「なぜあのチームは、こんなに慎重に確認を重ねるのか」
「なぜこちらは、こんな大事なことをあっさり決めようとするのか」
「なぜこちらは、こんな大事なことをあっさり決めようとするのか」
異文化環境での業務を経験した方なら、このような戸惑いを覚えたことがあるかもしれません。その違和感の根っこに、組織文化が抱える「不確実性との付き合い方」があります。
「石橋を叩く文化」と「渡ってから考える文化」
ホフステードの6次元モデルに、「不確実性の回避」という指標があります。
これは、あいまいさや未知の状況に対して、組織や個人がどれほど不安を感じ、ルールや手続きによって安心を確保しようとするかを示すものです。
不確実性の回避が高い組織文化では、事前に綿密な計画を立て、想定外のリスクを極力排除しようとします。「正解」を確認してから動くことが誠実さの証であり、曖昧なまま進むことは無責任とみなされます。一方、不確実性の回避が低い組織文化では、完全な情報が揃わなくても行動を起こし、問題は動きながら解決すればいいという前提があります。
どちらが正しいわけではありません。しかしこの2つの文化が同じチームや職場で出会ったとき、深刻な異文化摩擦が生まれます。
「慎重さ」が「遅さ」に見え、「スピード」が「雑さ」に見える
異文化環境でよく起きるのは、互いのアプローチが「欠点」として映るという現象です。不確実性を回避する傾向の強い側からすれば、「なぜあんなに準備が甘いのに動けるのか」と感じます。逆に、不確実性への耐性が高い側からは、「なぜそこまで確認を重ねて、結局動けないのか」と映ってしまいます。
この摩擦は、能力や意欲の問題ではありません。組織文化に根ざした「安心感の定義」の違いです。一方にとっての「丁寧さ」が、他方にとっての「障壁」になります。異文化間での協働がうまくいかないとき、その多くはこうした見えない前提のズレから生じています。
「違い」を問題から資源に変えるために
重要なのは、どちらの文化的傾向が優れているかを決めることではありません。
異文化摩擦を減らすためにまずすべきことは、自分たちの組織文化がどのような「不確実性との付き合い方」を持っているかを理解することです。自分の「当たり前」に気づくことで初めて、相手の「当たり前」を受け入れる余地が生まれます。
Lincqordでは、ホフステードの6次元モデルを活用した組織文化の診断と、異文化環境でのチームビルディング支援を行っています。「違い」を問題としてではなく、組織の強みとして活かすためのアプローチを、ぜひ一緒に考えてみませんか。




